#46 離陸直後に林の中へ墜落!

三本目もさあ飛ぶぞと思って、斜面を飛び出した。ところが飛び出した瞬間、まさにあっと言う間にコントロールを失って左に曲がり林に突っ込んでしまった。斜面を飛び出してわずか1秒の間に失速して180度回って、林の上に落ちてしまった。しまった墜落してしまった。最初、どうして良いのか分からず、呆然としていた。怪我はないようだ。足も何とかつようだった。

スターターからの無線から無事かどうかの連絡が入っていた。ようやく、怪我はありません!と答えた。でも、どうしていいか分からず、情けない気持ちで待っていた。ああ、やってしまったという絶望感がひしひしとわいてきた。

しばらくするとスターターが助けにきてくれた。自分でカラビナを外して抜け出すことが出来なかったので、スターターがカラビナを外すために私の体を持ち上げて、ようやくカラビナを外すことが出来、グライダーから離れることが出来た。

その後は、スターターと二人でバテンを外し、機体を畳んで、二人で崖の斜面を運んで機体の回収を行った。落ちた場所は、3m位入った低い林で斜面のすぐ近くなので、林から機体を出せば、運ぶのは比較的楽だったが、さすがに回収が終わると二人とも疲れきっていた。

機体もあまり壊れていないし、私も無傷だったのは、不幸中の幸いだった。

スタ沈(離陸直後に地面に墜落すること)したのは、無風だったのにあまり加速を付けられず、しかも私が万歳の格好でフレアをかけてしまったので、失速してすぐに墜落してしまったのだ。私は、どうもパニックをするとフレアをかけて飛ぶ癖があるので、これを直さないと大事故に繋がってしまう。

下山途中のバスの中でスターターにやんわりとお説教を受けた。帰ったころには6:30になっていてスタッフの皆さんが待っていた。迷惑をかけて済みませんでした!